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2025年10月15日 秋風にゆれて 猛暑をどうにか乗り越えた小さな花たちが 朝露に濡れて咲いていた。 「あぁ 乗り越えたんだね」 今朝は急に秋の訪れかと思うほどに冷え込んだ。 季節は確実にめぐっていく。 私の心も気持ちも巡っていっているのだと 急に自分が愛おしくなった。 過ぎてきた半年間は年齢とは反比例するかのように ただ、日にちを追いかけて走ってきたように思う。 診察室で先生は笑顔で言った。 「これからの半年間は身体も気持ちもゆるめてね」 年を重ねるごとに 思考も動作も時間ばかりかかって、ままならない。 「それは当然。少し私たちとあそびましょ」 小さな花びらたちがささやいた。 私も柔らかな笑顔になれた気がして 「そうね、ありがとう」 花びらたちにそっと触れた。 見上げれば、青い空がひろがっていた。 森谷 明仙 |
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