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FM浦和 森谷明仙 こころの日めくり

 

書へのオマージュ 森谷明仙ひとりごと
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             2024年8月1日 書の風景 こころの風景(23)

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            「兆し」
            「てへん」で 挑む。
            「しんにゅう」で 逃げるになる。
            「しんにゅう」は行ったり来たりの意味。
            「てへん」と、しんにゅうで
            一瞬それは正反対の意味になるのかと思った。
            けれど「兆し」に挑みつづけて
            行ったり来たりする
            そうして「道」になっていくのだと。
            これは認めあいなのだと筆を運びながら思った。
            挑みつづけるということ。
            歩きつづけるということ。

            「道ひらき 道つくり みちあるく」

            まだ40代、もうすぐ50才という頃に書いたもので
            山積みの棚の中から出てきた。
            大事に何重にも包んであった。
            若さと希望と心のたぎりのなかで書いていたと
            手にとりながらその時代にタイムスリップする。
            ああ、これは 生きるための原点だった。
            あれから数十年。その表しも行動も
            としつきの重ねと一緒に
            泣いたり、笑ったりの繰り返し。
            それでも変わることなく瑞々しくありたいと思う。
            若き日の一枚の書とその表現は
            今も語りつづけてくれる。
                          森谷 明仙
                          (「SAITAMAねっとわーく」2024年8月号より)

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