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2024年2月15日 2022年10月号から「SAITAMAねっとわーく」に掲載された 「書の風景 こころの風景」を順にお届けしていきます。 書の風景 こころの風景(1)「昴」 (2022年10月号) 遠い日のふるさと信州の秋。 空一面を茜色に染めていた夕日が、 すっぽりと北アルプス連山の向こう側に沈んだ後、 見上げれば満天の星が広がっていた。 今でも夕暮れ時、西の空に現れた星たちを見つけると、 一番星、二番星と数えて願ってしまう。 冬を迎えるころ、高く透き通った夜空で、 昴の星群たちは蒼白い光を放ってまたたく。 「昴」は、古くから世界の「星座神話」として語られてきたが、 日本でも清少納言の「枕草子」の中で 「星はすばる」と綴られていて、 願いと憧れの星座とされてきた。 星群の成り立ちから 「集まってひとつになる」という意味を持つという。 それはそのまま私たちの「希望」だ。 地球上のすべての人たちが、 見上げる幾百万の星たちに、 どれだけ沢山の誓いや夢を託すことだろう。 森谷 明仙 (「SAITAMA ねっとわーく」2022年10月号より ) |
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